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今週の怪文書 No.392

通信施設を巡る土地トラブル

 この話を聞いた時、巨象に挑む蟻…こりゃ大変だわいと思った。蟻んコは、じつに5年間も巨象と闘い続けているが、一向に出口が見えていない。巨象は通信大手A社。自宅の駐車場前にA社の通信関連物を建てられたBさんが撤去を要求。しかし、A社は門前払いの対応。いかにも巨象らしい対応だが、言い分はBさんの一方的な話。即断は出来ないが、まずは告発文の内容を。〈日本ジャーナル出版 報道関係者様〉〈A社株主総会にご参加される報道関係者様へ〉などのタイトルの付いた文章と資料、A4判用紙10枚に及ぶもの。
〈私はA社が土地所有者の意思を無視して、その土地を不正に利用していることに憤りを感じ、5年間闘っている者です。今年のA社株主総会にて、その不正を追及したところ、土地所有者とは無関係者の同意に基づいて土地が不正利用されていることが、A社社長Cの答弁によって認められました。株主総会では、私以外にも、A社の不正行為に苦しめられ、そして改善されずに苦しめられ続けている人がたくさんいました。同封した書面は、A社の不正をご理解頂くために、株主総会会場にて、お集まり頂いたマスコミ関係者に配布しようとしたところ、A社の「ダメだから、ダメです」という意味不明な理由によって、配布できなかった資料です。お読みいただき、A社の不正を改善させることに一役買っていただければ、と〉
 文書では、社名、人名は実名で登場している。話を要約すると、Bさん宅前の私道にA社が通信関連物を建てた。場所はBさん宅の門柱の横。A社は土地の所有者(と思い込んだ人)と契約を結び、土地使用料を支払ってきた。その後、Bさんは自宅を改築。A社の構造物が駐車場の前になり、邪魔だから移動してほしいとA社に申し入れた。が、A社はいうことを聞かず、そのままに。それからBさんは行動を開始。土地の所有者を調べたところDさんと分かり、さらに現在は区が管理していた。しかし、A社は土地所有者でないEさんに土地使用料を長年払い、現在でも払い続けている。その点をA社に告げると、説明は二転三転。が、自社の非は認めなかった。
 面白いのは、その後の対応。Bさんは直談判しようと責任者を直撃したが拒否。代わりに出てきた総務部員FとGは〈日本は自由主義の国だから何をやっても自由なんだ。そんなこともわからないのか〉と怒鳴って退席したという。A社は、日本中の人が知っているといってもいいほど著名な会社。担当者は、Bさんをクレーマーとでも思ったのか、あるいは上手の手から水が漏れたのか。
 明治維新以来、あらゆる角度からトラブル対処をやってきたA社が暴言を吐くとは信じられない。これに対するBさんの反論もすごい。〈私はA社が所有している土地に、A社と同じように自由に賃借権を設定して、ゴミ捨て場として使いたい。株主も、A社の各営業所をご自由に。家がなくて困った人達に、A社の建物は自由に使って構わない、と〉。巨象の横暴か、住民エゴか。解決は少し先になりそうだ。
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