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今週の怪文書 No.395

ライフライン敷設で不正受注!?

 政令指定都市や京浜、京阪神地区などマンモス工業地帯の護岸工事、電気、水、ガスなどライフラインの敷設に実績のある「日本A株式会社」(本社=東京。東証一部上場)。そのA社が、B政令指定都市の上下水道工事をめぐり、官民談合、天下り引き受けなどで、1000億円単位の受注を不正にとっていると指摘する怪文書が話題となっている。内容がもし真実なら、粉飾決算、贈収賄疑惑も浮上しかねない。まずは怪文書の内容を。
〈日本A株式会社 東証一部上場。日本A株式会社は、子会社である全国下上水道建設株式会社と共同で公共事業での不正の限りをつくしています。過去、県下水道局より発注の処理場。東方処理場、西方処理場、南方処理場、北方処理場、上部汚泥処理プラント、中部汚泥処理プラント。以上の物件を全国下上水道建設株式会社が基本設計を請け負い、この中で使用されるコンクリート、鋼材などの建材と工事費などを、ゼネコン入札前に日本A株式会社のD地方自治体OBと日本下上水道建設株式会社のD地方自治体OBが事前に設計を打合せ、図面を横流しし、ゼネコンよりすべて受注しています。過去、この様な形でこのD自治体下水道局だけで約100億円受注しており、また、他県、市町村でも同じ様な構造で10年間で約1000億円位受注しており、この様なことは断じて許すことはできません。〉
 100億円だ、1000億円受注だと、この2番底不況時代に、やけに景気のいい話が出る会社があるとは、にわかには信じがたいが、親会社、子会社双方に地方自治体からの天下りOBが入り、情報をキャッチボール。当然、自治体側にもこの話に加わる者がいるのだから、贈収賄に繋がる話といえよう。日本A社は昨年の売上高は300億円強だから、もし怪文書の内容が本当なら、全売上高の3分の1がD自治体からのものということになる。怪文書中では社名は実名で登場しているが、天下り元役人や、企業側、自治体側担当者の実名は伏せられている。ただ、100億だ、1000億円だといわれても、確証のとりようがない。怪文書は、まだ続く。
〈世の中が大変な時に公共事業で膨大な金額の不正を日本A株式会社が行っており、これからも同じ事を繰り返すと思います。現在経営者は、コンプライアンス遵守という時代に、経営モラルのかけらもありません。不正のない正当な競争ができる時代になるように願っております。〉
 都市が肥大化する度に必要度が増すのが上下水道、汚泥処理場、ゴミ燃焼施設の建設。莫大な費用がかかるので担当者や首長の汚職話もよく聞くし、談合が発覚して捜査当局の追及をうけても、担当者だけのトカゲの尻尾切りで、いつまでも同じ事が繰り返されている。しかし、業界に精通した役人が当該企業に天下り、自分の給与確保のために10倍も20倍も儲けさせている現状は、許されないことは当然だ。
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