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今週の怪文書 No.405

子ども手当を徹底批判

〈なぜかテレビが報じないこれだけの問題点「子ども手当の裏に隠された驚きの真実」〉。3月末、こんなタイトルの怪文書が、東京都内の大団地全戸の郵便ポストに配られた。ターゲットは、民主党、社民党、国民新党の連立与党と公明党。発信人は〈いかなる団体にも属さない一国民〉。しかし、内容から類推すれば、明らかに野党陣営から発射されたものだろう。もちろん、日本中の全世帯に配布を努力したはず。誰がそんな巨費を負担したのか、その犯人探しも楽しくなる。まずは怪文書の内容を。A4判1枚2頁の印刷で、裏面は〈日本のマスコミが公平中立じゃないって本当?〉の文が書かれている(内容は後日掲載予定)。
〈(子ども手当は)友愛精神に基づき、外国人(不法滞在者も含む)にも支給されます。さらに、母国に残してきた子どもの分も支給されます(実子・養子は問わず、人数制限もなし)。事務手続きをするのは各自治体ですが、届けの内容が事実であるかどうか確認する手段が相手国によっては無いに等しい場合がある(犯罪集団を呼び込むことにもなり得る)。埼玉県内だけの試算でも、外国籍の子供に対する支給額は年間約23億4千万円。このうち外国に居住する子どもへの支給額は約2億2000万円。支給対象となる国外居住の子どもの全国総数は不明。かなりの額の日本の血税が、国外へ流出する可能性があります。少子化対策や経済対策として得られる効果の予測数値が出されていません。3月9日の衆議院厚生労働委員会にて、1年ほどかけて十分議論するのが望ましいとの有識者の声があったにもかかわらず、民主連立与党と公明党の賛成多数で衆院にて可決しました。民主・公明の連携により、子ども手当法案は参院も通過、決定する見通しです〉。
 自民党は、マニフェスト実行を声高に叫んだ施策に真っ向対決。「子ども手当」も、本来なら歓迎すべきものだろうが、財源確保ができていない、バラまきだ、なぜ、外国人にまで配るのか、とすべてに噛み付いている。怪文書を制作したのが自民党とは明記されていないが、日頃の自民党の主張に酷似しているのは事実だ。怪文書には、次のような“おまけ文”も付いている。
〈衆議院TV(公的なインターネットTV)3月5日(金)厚生労働委員会田村憲久議員の質疑。参議院インターネット審議中継(公的なインターネットTV)3月8日(月)予算委員会丸川珠代議員の質疑。「子ども手当」の内容に不安を持たれた方は、民主党本部、県連、議員事務所などにお問い合わせ下さい〉。
 衆参両院の公的インターネットTVの検索法も書かれているし、問い合わせ先を民主党本部ほかに設定しているのも傑作だが、美しすぎる丸川珠代議員の質疑風景がテレビ中継で長々放映され、ほとんど波及効果なしだった点も注目に値する。子ども手当ですっきりいかず、高校の授業料無料化でも、(北)朝鮮学校生徒は“対象外”で一悶着を起こしたり、金にまつわる話は前途多難だ。費用は巨額。その民主党を非難する為に仕掛けられたこの紙爆弾に投入された額も、1000万世帯に配られたとしたら20億円。半端じゃない。どっちもどっちの散蒔き体質。しかし、この怪文書を、子ども手当阻止目的で流したのもちょっと信じ難い。法案通過後に喚いても虻蜂取らずだからだ。政界の昏迷と着地点は同じか。
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