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今週の怪文書 No.407

民主党傾倒の報道に一石

 夏の参院選に向けて、永田町に激震が走っている。「みんなの党」を立ち上げた渡辺喜美代議士の次は、鳩山首相の実弟・鳩山邦夫代議士の自民離党。さらに、郵政民営化に反対して自民党から無所属に転じた平沼赳夫元経済産業相と、新たに自民党を脱藩した与謝野馨元財務相らが新党「たちあがれ日本」を立ち上げた。伊達男・舛添要一議員の動向も要注意だ。
 そんな情勢の中、民主党政権を揺さぶる怪文書が大量に散蒔かれている。タイトルは〈日本のマスコミが公平中立じゃないって本当?〉。差出人は〈組織に属さない個人〉となっている。マスコミは民主党の傀儡だと、政権交代の要因をマスコミの偏向報道だと摩り替えている。まずは怪文書の内容を。若い女性が質問し、それに怪文書発行人が答える形をとっている。
〈Q 「テレビや新聞が、必ずしも真実を報道する訳じゃない」って言われても、にわかには信じられないんですけど…。
A チラシ子さん、また夕方のニュースワイドショー観てるの? 好きだね、この手の「お笑い北朝鮮」系のルポ…。
Q だって面白いじゃない。偉大なる将軍様をいつでも崇拝してたり、ニュースキャスターが、将軍様のニュースの時にむせび泣いちゃったり。日本じゃ考えられない。でも、北朝鮮の人は、こんな番組しか観られなくて可哀そうよね…。
A それはどうだろう…日本も北朝鮮のことを笑ってられる状況じゃないと思うんだけど…。
Q ええっ? それってどういうこと? 日本には報道の自由も言論の自由もあるでしょ?
A じゃあこれを読んでみて。全部日本のテレビが報道したことだよ。
 外遊の際、夫人と手をつないで飛行機のタラップを降りる。自民党に対する報道=安倍元首相と昭恵夫人に対して…
「パフォーマンス!」「いいトシをしてみっともない!」
 民主党に対する報道=鳩山首相と幸夫人に対して「恋人つなぎだわぁ♥」「いつまでもアツアツでうらやましい〜!」
 ご先祖の墓参り=自民党に対する報道 母親(麻生和子さん・吉田茂元首相の三女)の命日に参る麻生前首相に対し「吉田茂首相と血縁であることをひけらかすための、売名行為では?」民主党に対する報道=祖父・鳩山一郎元首相に8月7日に墓参(命日は3月7日)「18日公示の衆院選を控え決意新たに!」※「祖父も墓場の陰から…」と語った決定的な慣用句の間違いは報道されなかった。
A 上に挙げた例は、氷山の一角なんだ。僕らはテレビや新聞からの情報を、自分で選んでいると思っているけど、本当は、ある一定の方向に向かうように知らないうちに選ばされているのかもしれない。それってすごく怖いことだと思わない?〉
 自民党のいい分は、ちょっと僻み根性にもとれるし、民主党に言わせれば、うちの方こそ、お上の垂れ流し情報の被害者といいたいところだろう。怪文書には、人を惹き付ける内容がなければ紙屑と同じだ。
 この怪文書は役所の広報物と一緒で、新鮮味も無ければ驚きもない。都内の大団地すべて、いや全国規模で配られているとして、費用は数億円? 優雅な役所仕事だ。
 過去にも何度か離合集散を繰り返してきた自民党。
 与党も日に日に支持率凋落だ。参院選では、どちらに鬼が出るか仏が出るか。
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