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今週の怪文書 No.411

ウマイ投資話の“落とし穴”

 世の中、どうしてこんなに大甘の人が多いのだろうか。投資詐欺で何十億、何百億円騙し取られた人々の話が、テレビや新聞で報じられても、また同じ手で巻き上げられる。
 ちょっと考えれば、“年利10割”なんてウマイ話があるわけがない。詐欺師のやり方は、最初は約束通りの利息を払う。それで安心した被害者は、泥棒に追銭を出す。気が付いた時には利息どころか元金も戻らず、大騒ぎするのがいつものパターンだ。
 小誌編集部に、そんな詐欺のニオイのする文書が届いた。セミナーを開催し参加した主婦を中心に、「儲かる」と金融商品を購入させたが、現在では元利共に支払われていない。被害者は関東中心の主婦となっているが、全国規模に広がりそうだ。まずは、怪文書の内容を。A4判用紙1枚1頁にワープロでびっしり打たれ、資料が3枚添付されている。
〈マスコミに情報提供したいと考えましたが、貴社にお送りします。株式会社○○○ 福岡市早良区××浜(会社のURL)という会社の投資の商品を買った関東地方の主婦たちが償還期日になってもお金が返還されず、先日金曜日の4月9日の会社の営業時間内に会社に連絡がつかなくなってしまったため、詐欺ではないかと騒ぎ出し、本日連絡したら代表者のN氏から4月9日に強制捜査を受けたと言われたとのこと。金融商品も金額以外ほとんど何も説明のない紙切れ一枚の説明書で数百万〜数千万の契約をさせていた会社です。
〔経緯〕一昨年12月から昨年10月にかけて、複数(6名程度)の主婦が、度々マスコミにも登場する○○○の代表取締役N氏やその部下にセミナーで勧誘され、金融商品を複数回に渡り購入した。総額2億円以上。最初の数回の小額償還(100万程度)の時は支払われていたが、その後、小額支払いを受けた安心から、さらにメールのやり取りだけで高額商品購入を行ったが、商品の償還金は支払いの期日に支払われず、クレームをつけたものだけが支払われるようになったとのこと。3月の償還日にも支払われず、4月9日の営業時間内にも会社に連絡つかなくなったので、投資者達が詐欺だと騒ぎ出した。
 ○○○は、捜査を受けたため、警察の指示で電話に出てはいけないといわれたと説明。しかし、他の投資者には金融庁の捜査を受けたと話が異なる。また、警察に投資者全員の資料を渡してしまいまだ帰ってこない為、投資者に連絡できなかった。後日連絡する。といったが、詳細の連絡一切なし。〉
 怪文書中では、社名、人名は実名で書かれているが、まだ事件化したわけではないので匿名とした。投書者は、被害者は関東の主婦としているが、被害者が多いのは関西以西とみられる。「将来のために」というキャッチフレーズで販売した金融商品は外貨が中心。説明を聞いても分かりにくく素人には難しい。さらに同社は自社グループとしてFM局を設立し地元テレビ局の枠を買ってCMを流すなど、マスコミを利用したことも被害拡大を招いている。被害の実態解明まで時間がかかり広範囲なので捜査当局も大変。濡れ手で粟を狙った被害者の助平心にも問題が。
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